16歳の時に日本の軍需工場に引きずられて… 謝罪を受けられずに去ったチュおばあさん

日帝強占期に10代という幼い年齢で不二越に強制動員されたチュ・クムヨンおばあさんが17日に亡くなった。享年96歳。

全羅南道羅州生まれのチュおばあさんは1945年2月、日本の富山にある不二越に友達と一緒に強制動員された。

羅州大静小学校（羅州小）に在学中だった16歳の時だった。

軍需会社の不二越は、女子勤労挺身隊という名前で全国から1,000人以上の少女たちを強制動員した戦犯企業だ。少女たちは主に軍需品の軸受などの金属製品の切削工程に投入された。

賃金を一銭も受けとることができず、強制労働に酷使されてきたチュおばあさんは、光復（＝太平洋戦l争終戦）後に故郷に帰ることができた。

チュおばあさんは2019年4月、不二越を相手に光州地方裁判所に損害賠償請求訴訟を提起した。

『日帝強制動員市民の会』や『民主社会のための弁護士会光州全南支部』が推進した公益訴訟の一環だった。

大法院（＝最高裁）が2018年に強制動員被害者に対する日本戦犯企業の賠償責任を確定したというニュースに接したのがきっかけとなった。

しかし、日本政府の非協力のために所長の送達さえ行われず、チュおばあさんが提起した訴訟は5年間も空転中だ。

チュおばあさんは2020年に発刊された強制動員の口述記録で「飢えに遭いながら真っ白に咲いたとげの花を舐めた」とし、「朝、眠りにつき、ご飯を食べると工場に連れていかれ仕事をさせられるだけだった」や「日本の奴に騙されて（日本に）来た」という言葉を残した。

チュおばあさんは最近には呼吸器が良くなく、入院して治療中だった。4男2女をもうけた。葬儀は羅州の葬儀場2階、出棺は19日午前10時の予定。