陸地から200km離れた「離れ島」の独島でドブネズミが急増・・・「船から泳いでくるのかも」

第1号の特定島嶼であり、天然保護区域の独島（＝竹島のこと）に『ドブネズミ』が急増、当局がシステム的な管理策作りに乗り出した。ドブネズミは雑食性でウミツバメや牡蠣を掘り起こして食べるなど生態系を乱すため、防除の必要性が提起されている。

環境部大邱地方環境庁は19日、来年5月までに研究サービスを通じて独島内のドブネズミの生息現況を調査し、退治と管理案や追加の流入防止案を用意する計画と明らかにした。

大邱地方環境庁の関係者は「独島のドブネズミの問題は認知していたが、独島に接近するのが難しく、事業遂行機関を選定する問題などで（管理）事業の推進がうまくいかなかったが、最近、関係機関の総意で対策を講じることにした」と伝えた。

独島にドブネズミが流入したという事実は、2010年の独島生態系モニタリングの時に初めて公式に確認された。当時、西島（＝大きく分けて２つある西側の島）の砂利の上でﾀﾋ骸が見つかっていた。東島では2015年から生きているドブネズミが確認されている。

独島でドブネズミが最も多く生息していると推定される所は『西島の住民の宿泊施設』だ。昨年5～10月、独島に設置された無人センサーカメラ5台の映像を分析した結果、ドブネズミは計716回捕捉されたが、西島住民宿舎で最も多く（359回）出没していたことが分かった。それに続くのが東島ヘリポート（126回）、灯台デッキ（96回）、西島上部（88回）、東島望郷台（47回）だった。

大邱地方環境庁の関係者は「独島のドブネズミの生息密度が高くなっている」とし、「無人センサーカメラに捉えられる回数も増えている」と伝えた。2021年の独島内のドブネズミの数は100～150匹と推算されている。

ドブネズミが陸地（慶尚北道蔚珍郡）から200km余り離れた離島に入ってきた経緯は正確には分かっていない。人と荷物を積んで独島に入る船に乗ってきたと専門家は推測している。ドブネズミは泳ぎが上手なため、船が島に着岸しなくても島に近づくだけで泳ぎ着くという。

大邱地方環境庁は、独島内のドブネズミの『撲滅』ではなく、『適切な管理』に焦点を合わせる計画だ。ドブネズミは視力は弱いが、嗅覚・味覚・聴覚・触覚が非常に発達しており、雌雄一対につき1年で460匹の子供を産むほど繁殖力が強く、完全にいなくさせることは事実上不可能と判断される。