シドニーにある韓国人が営む寿司チェーン、公正勤労法違反で138億ウォン（＝約14億4,000万円）の罰金

オーストラリアで韓国系が所有の寿司チェーン「寿司ベイ」が日常的に従業員に対して賃金の滞納を行い、裁判所から約138億ウォン（＝約14億4,000万円）の歴代級の罰金を宣告された。賃金をきちんと受け取れなかった従業員の大多数は、ワーキングホリデーや就業ビザで働く25才以下の韓国人だった。

オーストラリア連邦裁判所は5日、チェーンの系列会社4社に1,370万豪ドル（＝約13億円）、同チェーンを所有するシン氏に160万豪ドル（＝約1億5,000万円）の罰金を科した。

オーストラリア連邦裁判所は、被害を受けたすべての職員に未払い分の賃金を支給するよう命じた。連邦裁判所は、48豪ドル（＝約4,500円）から8万3,968豪ドル（＝約797万円）を受け取れなかった人まで被害額の範囲は広かったと伝えた。

これに先立ち公正勤労オンブズマン（FWO）は、寿司ベイで働いていた元従業員2名から賃金未払いで通報を受け、全店舗に対して調査を行った。その結果、寿司ベイが組織的に外国人従業員を搾取していたことが分かったとして連邦裁判所に訴訟を提起した。

FWOによると、寿司ベイは賃金を現金で支給して最低賃金を守らなかった。超過勤務手当て、休日手当て、年次手当てもきちんと支給しなかった。レストランが従業員の就業ビザの保証をする際は、その代価として賃金の一部を返金させてもいた。このような事実を隠ぺいするために給与明細書などの記録を操作したことも明らかになった。

アナ・カーツマン裁判官は「移住労働者を搾取した上、厚かましいことにそれを隠ぺいしようとした。しかし結局はその試みは失敗した」とし、「かなり多くの違反行為が故意に行われた」と判断した。

今回の判決にFWOは「賃金未払いで過去最高の額の罰金」とし、「寿司ベイは、2019年にも同様のことで罰金を受けており、その後も脆弱な移住労働者から故意に搾取してきたために記録的な罰金が科されたものと見られる」と説明した。

現在、オーストラリア内のすべての寿司ベイの店舗は閉鎖されており、会社清算人が管理するシドニー店のみ運営中とABC放送は伝えた。