市内バスレベル、トイレまで乗客・・KTXの脱線で大混乱

「立ち乗りでも構わないと考える市民が押し寄せ、列車内はトイレの中までぎゅうぎゅうで、足の踏み場もないほど非常に混雑しています」

休日の18日午後8時30分頃の東大邱駅。

今日、KTX（＝韓国高速鉄道）の列車の脱線の影響で駅には列車を待つ市民でごった返した。

駅の椅子は空席がなく、乗車券の変更や払い戻しを待つ列に数百人が並び混雑していた。

一部の市民は座るところがなく、諦めたように駅の床にだらりと座っていた。

列車の遅延を東大邱駅に到着してから知ると、慌てた表情で電光掲示板を眺める人々もいた。

韓国鉄道公社の職員はマイクで「慶州、浦項、蔚山の乗車券を持っている人たちは、5番出口から出てバスに乗って下さい」と案内した。

また、乗車券を持っていれば、立ち乗りで構わなければ駅に停車しているどの列車にも乗れると説明した。

この職員は案内が終わると絶えない人々の質問に冷や汗を流していた。

今日午後4時38分頃、京釜高速線ソウル発釜山行きKTX山川列車が新慶州駅に向かう途中、大邱寿城区の顧母駅付近で異常を検出、停車する事態が発生した。

車輪1個が線路を離脱したことが分かった。

この列車に搭乗していた乗客384人には、後続の列車への乗り換えを案内した。人命被害はないことが分かった。

事故の影響で東大邱駅とソウル間と、東大邱駅と釜山間の列車が遅れている。

ソウルでは最長で223分、釜山では150分遅延していると案内されている。

今日は光復節（＝日本の支配から解放された日。祝日。毎年8月15日）の連休の最終日であるだけに、大きなキャリアケースを引っ張ったり、リュックサックを背負う市民も多く見られた。

恋人が住む大邱に遊びに来た20代の人は「立ち乗りになるがソウル行きの電車に乗れと案内されたが立ち続けるのはとても無理（＝約1時間40分掛かる）と思ったので、予約していた列車が動くのを待っている」とし、「座る場所もないので床に座っているけど早く家に帰りたい」と述べた。

2時間以上電車を待つ人もいた。

天安に住むホ氏（55）は「韓国鉄道公社の対応が良くない」とし、「確認が取れないと言いながらなかなか任意の電車の立ち乗りも認めてくれなかった」と悔しさをぶちまけた。

韓国鉄道公社はソウル行きの列車の場合は自由に立ち乗りできるようにした結果、ソウルに向かう列車の内部は非常に混雑していると伝えた。

ある市民は「電車に乗客が押し寄せ、車内は通勤時間帯の市内バス並みに混雑した」とし、「トイレの中にまで乗り込んだ乗客もいた」と述べた。

韓国鉄道公社の関係者は「列車を線路に上げた後、車両基地に入庫する予定。復旧完了の予想時間は未定」と述べた。