韓国人は15日間ノービザでOK・・冷え切っていた中国が急変、どうして？

1日、中国外交部によると、林剣外交部スポークスマンは同日の定例ブリーフィングの後の記者との問答で「中国人と外国人の往来の便宜を図るため、ノービザ政策の範囲を拡大することにした」とし、「韓国、スロバキア、ノルウェー、フィンランド、アイスランド、モナコ、アンドラ、リヒテンシュタインなどの国の一般パスポートを所持する者に対して15日からビザの免除を実施する」と述べた。

これにより韓国を含むこれら9カ国の国民は、今月8日から2025年12月31日までビジネス、観光、親戚訪問などの目的で中国を訪問する場合、15日間ノービザで入国が可能となる。通常、中国政府のビザ免除措置は年末に延長される場合が多いため、中国政府の決定次第ではビザ免除が常時措置になる可能性もある。

中国が韓国人に対するノービザを決めたのは、韓中関係が親密だった歴代の政府の時にも例がなく史上初めてのことだ。中国は2013年に北京と上海など主要都市で韓国人旅行客が第三国に乗り換えるという前提の下、最大144時間ノービザでの入国を許可したことがあるが今回の完全なノービザとは性格そのものが違う。

（中略）

このような過程で出た電撃的な中国の韓国人の入国に対する15日間のビザ免除の決定は、ポジティブなものにしか受け止めることができない。韓中関係は尹錫悦政府の発足後に史上最も良くない状況に入っている。限韓令に触発された韓国の反中感情と中国の反韓感情は日増しに強くなっている。中国に進出した韓国企業も、中国の改革開放以降で最も良くない状況を迎えている。

（中略）

しかし、韓国政府が最近、大統領の最側近であるキム・デギ元大統領秘書室長を次期駐中大使に内定したことで雰囲気が変わり始めた。ある外交筋は「中国側はその間、様々なルートで韓国に対して関係改善のメッセージを送っており、その返事を韓国がする番という立場を貫いてきた」とし、「大物のキム元秘書室長の駐中大使の任命は、中国の立場からすると韓国が送ってきた一定水準のメッセージと解釈できる」と述べた。

このような脈絡で、反スパイ法による韓国人の拘束などで韓中関係が取り返しのつかない川を渡る前に中国側から和解のメッセージを送ってきたという解釈が可能だ。韓国側の新大使の赴任や現在空席となっている中国の駐韓大使の任命を含め、状況の展開によっては韓中関係が改善の転機を迎える可能性も高くなったわけだ。

（後略）