戒厳令の宣布で朴槿恵弾劾から8年ぶりに全国でロウソクデモ

4日午後、尹錫悦大統領の非常戒厳令の宣布を糾弾して退陣を促すロウソク集会が全国各地で開かれた。全国で同時多発的にロウソク集会が開かれるのは2016年の朴槿恵元大統領の弾劾以来8年ぶりのことだ。

全国民衆行動、全国民主労働組合総連盟、参与連帯など首都圏の市民団体と社会団体は今日午後6時、ソウル光化門の東和免税店前で「内乱罪の尹錫悦は退陣！国民主権を実現！社会を大改革！退陣広場を開こう！市民のロウソク集会」を開いた。午後7時基準の参加人数は主催側の推算では1万人（警察の推算では2,000人）に達した。彼らは集会を終えると龍山大統領室に向かって行進した。

東和免税店の前に集まった市民らはロウソクを持ちながら「尹錫悦を逮捕せよ」「尹錫悦は退陣せよ」などのスローガンを叫んだ。参与連帯は「違憲で違法な非常戒厳令の宣布を敢行したことは明らかに重大な憲政秩序を破壊する犯罪であり内乱罪」とし、「これは国民の信任を裏切る行為であり、これ以上尹大統領が大統領職を遂行することを容認できない」と述べた。

集会には市民団体や社会団体だけでなく、大学生や会社員、老年層など様々な年齢層の一般市民も集まった。彼らの手にはロウソクやロウソクの形をしたLEDとともに「内乱罪の尹錫悦は退陣！」「権力を国民に」と書かれたプラカードが持たれていた。慶尚北道永川から来た元教師のイ・ヒョンギュ氏（63）は「1979年の戒厳令の宣布を経験したが、あれによりすべての若者から若さが奪われたことを鮮明に記憶している」とし、「次の世代で同じことを起こさなくするために3時間半かけて集会に参加した」と述べた。

夫と一緒に来たというシン氏（56）は「大変な思いをして作った民主主義なのに、軍を動員して後戻りさせようというのか」とし、「大統領は戻れない川を渡った責任を取らなければならない」と主張した。高麗大学社会学科のイ氏（22）は「とんでもない状況を目にし、今できることをやってみようと考えた」と説明した。

前日、戒厳令軍が進入を試みたソウル汝矣島の国会前にも警察の推算で2,000人余りの市民が集まった。"共に民主党"（＝韓国最大の野党）が午後5時に国会本館前で開催したロウソク文化祭では、国会議員などの民主党側の関係者だけでなく、一般市民も参加した。日が落ちて体感温度が氷点下近くになるほど寒かったが、市民らは厚手のダウンジャケットとマフラーを巻いてロウソクを持った。

前日から国会前にいたという議政府在住のパク・ジョンミン氏（31）は「親や子供や兄弟を守るために、国民なら絶対に行かなければならないという使命感を持ってやって来た」と声を高めた。高校生のキム氏（17）は「期末試験が終わるや否や父と一緒に来た」とし、「誰かが率先して言ったのではなく、自然とみんなで一緒に国会に行こうという話になった」と述べた。夫人と一緒に来たファン・ソンヒ氏（69）は「大人として国を正し、息子や孫の世代にしっかりとした民主主義を譲りたい」と強調した。

集会に来た外国人も目についた。アメリカ国籍のセス・ピジュロ氏（23）は「内乱の首魁の尹錫悦を即時弾劾」というプラカードを持ちながら、「韓国の民主主義を応援したい」と述べた。

今日午後6時頃、市民らは500mほどの行列で国会本館から議員会館、正門などの境内を行進しながら、「尹錫悦を弾劾せよ」「尹錫悦を逮捕せよ」と叫んだ。

ソウルだけでなく全国各地でもロウソク集会が開かれた。軍事政権下で非常戒厳令が宣布された当時、5・18民主化運動を経験した光州では、午後7時から旧全羅南道庁で尹大統領の退陣を要求する光州市民総決起大会が開かれた。大田西区の天の川交差点、忠清南道天安総合ターミナル、大邱、韓日CGVおよび釜山鎮区西面などでも非常戒厳令宣布糾弾と政府の退陣を主張する集会が毎日開かれる予定だ。